言葉を正確に捉えなければ、本質は見えてこない
「私たちは、よく普段使っている言葉を
きちんと意味をわからずに使っているものですよね。
特に、近年流行りだした横文字(英語)の言葉は
間違って使っている人が多いのに驚きます。
一番目につくのは「リストラ」という言葉。
そもそもマスコミが間違って使っているので
世の中に混乱が生じています。
リストラとは、Restructuring(リストラクチャリング)の略語で、
「再構築」という意味です。
日本では、「従業員解雇(首切り)」という意味で使われています。
解雇は、英語では Layoff(レイオフ)です。
リストラとは、不採算部門を見直し、組織や事業構造そのものを根本から再構築していくという未来志向的で前向きなことです。
それが、「従業員解雇(首切り)」という企業の卑怯で後ろ向きな意味で使われることで、本質がかえって見えなくなってしまいます。
「マーケティング」の意味
「マーケティング(Marketing)」という言葉も日常茶飯事に使われていますが
間違って理解している人がほとんどです。
実際にマーケティングに関わる仕事の人でさえも、
「マーケティング」の言葉を間違って使っていることが珍しくありません。
一番多いのは、「マーケティング・リサーチ」や「セールス」の意味で使っている人です。
以前、私は中小企業診断士(商業部門)の勉強をしていたことがあります。
商業、特に卸売業と小売り業を対象にしていたので、
「お店と標的顧客(市場)のギャップ(乖離)を改善・調整して最適化を図ること」
という解釈でした。
そのためにマーケティング・ミックスというアプローチで、
- Product(製品)
- Price(価格)
- Place(販売場所) または Pipeline(流通経路)
- Promotion(販売促進)
という4つのPをうまく組み合わせるというものでした。
今でも、店舗であれば「お店」、メーカーであれば「商品」と
市場との間のギャップ(=売れない原因)を改善し、
より効果的にかつ効率的に売れる環境を構築していくこと
という意味がマーケティングの本質です。
近年は、リアルな店舗だけでなく、インターネット上での販売が増えてきて、
ネットマーケティングという言葉が出てきましたが、基本は一緒だと思います。
ただ、集客の手法が多岐にわたっていることやコピーライティングの重要性が大きい
といったネット社会特有の事情は異なりますが。
これまでは、マーケティングが先ほどの4Pのミックスという
定型的なアプローチでは限界が出てきて、
購買心理学まで活用してかなり高度なテクニックが求められるようになり、
中小企業診断士レベルでは解決が難しい時代になってきました。
最近では、経営環境が大きく変わってきたので、
「4P」は使い勝手が悪い感じがします。
むしろシンプルに、
- 商品に問題がないか?
- 市場(ターゲット)に問題がないか?
- 売り方に問題がないか?
の3つの大雑把な視点から考えられる要因を検討していく方が
環境が変化しても対応できると思います。
究極のマーケティングは「セールス」を不要にする。
セールスとマーケティングの決定的な違いは、
セールスは、売り手の立場からのアプローチで、
マーケティングは買い手の立場からのアプローチであることです。
セールスは戦術ですが、
マーケティングは科学的手法で「売ること」を
より効果的に、効果的に、確実にしていく戦略です。
究極のマーケティングとは、ドラッカーの言うように
「余計なセールスを不要にすること」です。
ですが、この考えはインターネットマーケティングが急速に発達したものであり、
リアル店舗だけではそこまでの効果は上げにくい側面があります。
これからは、インターネットとリアル店舗の売り方を上手く融合していく必要がありそうです。
これから、私のビジネスを実験台にさまざまなマーケティングのテストをして、
その成功失敗事例をレポートしていきますのでよろしく!