アートdeおもしろ集客看板

もっと目を引く、面白い看板はないの? 面白くない看板は、誰も目を向けてくれません。 しかも、「集客」につなげるには、「タネ」も「仕掛け」も必要です。 真剣に「集客」をお考えの方だけご覧ください。

事例 「大型店に負けない!小さな惣菜店のユニークな看板戦略」

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零細店が大型スーパーに負けないためには

精肉店、鮮魚店、青果店、惣菜店、豆腐店などの地域の中小零細店は、

いつも大型スーパーの出店におびえながら営業しています。

 

このケースもそうです。

駅前にスーパーが出店することになり、

地元の青果店や精肉店など数店が閉店しました。

この惣菜店も閉店の危機にさらされていました。

店主の高齢化もあって深刻な問題でした。

地域で地場の店舗が消えるのは、

灯りが消えるようにまちの活況がなくなることです。

何としてでも食い止めたいところです。

幸い、この惣菜店はコロッケが名物で

古くから根強いファンに支持されています。

 

大型店は、知名度、店舗規模、品揃え、駐車場、広告力など

まともに戦ったら勝ち目はありません。

小が大に勝つにはランチェスター戦略しかありません。

得意な土俵から出ずに局地戦で戦うことです。

しかしながら、

「勝つ」ではなく「負けない」

「戦いに挑む」のではなく「戦いに乗らない」方が

より賢いし、血を流さずに済みます。

いわゆるノンライバル経営です。

 

ほのぼのユーモア作戦

普通であれば、差別化戦略価格戦略を取るところです。

店主の年齢を考えてもそれはハード過ぎます。

そこで、戦わないで共存する「ユーモア戦略」「愛嬌戦略」を提案しました。

「おしどり夫婦が真心を込めてつくるコロッケは天下一品」というコンセプトです。

人の「認知」に訴えるのではなく、「情」に働きかけなければなりません。

それを表現するには、看板の情報伝達力ではなく

手づくりアートが最も得意とする

温もり」や「やさしさ」「ほのぼの感」「ユーモア」といった

「心をくすぐられる気持ちの良さ」みたいなものを伝える必要があります。

 

そこで、戦う相手を意識した策をすべて捨て去り、

店主夫婦の天真爛漫な人柄を愛情を込めてユーモラスに表現する

手づくり看板を提案しました。

 

店主の似顔絵を看板に!

いつも店主に可愛がってもらっていた新人の女性スタッフに

店主夫婦の似顔絵を描いてもらい、

それをレリーフにすることにしました。

これがそのデザイン案です。

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そして、手づくりのレリーフで何とも言えない「ゆる〜い看板」が出来上がりました。

レリーフの顔そっくりのおしどり夫婦を見つけて、初めてのお客様は大喜び!

「おじさんも、おばさんも看板にそっくりだよ」とお客様。

「そうかい? 」と照れる店主。

こうして、お客様とのフレンドリーで陽気な会話が弾み、

自然とこのお店のファンになっていく。

そんな副次効果も生まれました。

 

「手づくりの業種」には、

やっぱり「手づくりの看板」が一番相性がいいようです。

 

今や地域の「名物店」「人気者」

結果、地域の名物店として夕方には

高校生や遠方から買いに来る車で行列ができるほどの繁盛ぶりです。

TVちい散歩」などマスコミでもよく取り上げられ、

衰退どころかますます成長を続けています。

そして、前にも増して店主の顔が生き生きとしています。

今や店主は町の人気者です。

 

零細店こそ個性で勝負!「手づくり看板」が効果的!

こんな風に客の流れを変えたり、

店主のやる気にスイッチが入ったり・・・・

人工的で機械的なデジタル看板にはない

「手づくりの看板」ならではの醍醐味です。